シーゲルの独り言☆パート2

こちらはパート2です~

初恋another 第8話 初トライ! 【シーゲルの恋愛青春小説】 もう一つの「初恋3」(共学高校編)

初恋another(初恋アナザー) 第8話 初トライ!
 【シーゲルの恋愛青春小説】 もう一つの「初恋3」(共学高校編)



※この物語はフィクションです。
 (80年代前半を時代背景にした物語です)
 

↓↓
 
 

【このシリーズのイメージ曲♪(その1)】
ボニー・タイラーBonnie Tyler/ヒーローHolding Out for a Hero
 
 

 【このシリーズのイメージ曲♪(その2)】
 岩崎良美 君がいなければ 


 
↓↓
 
 
僕は…三浦信之…高校1年生…
 
 
キタ高との交流戦
 
前半は、28対O
 
後半は、
1トライ、1ゴールキックを決められて…7点追加され…
 
健在、後半途中で、35対0…
 
我がヒガシ高が…負けている…。
 
 
後半に自分たちが…
「何をすれば良いか?」…
それがはっきりとわかったとしても…
 
そんなにスグに結果が出るほど…
簡単なものでは無かったが…
 
それでも…前半に比べれば…
ディフェンスは…効率が良くなり…要領をつかんだ感じに思えるし…
 
効率うんぬんより…
選手たちの「やる気」が…感じられるようになったように感じた…
 
ディフェンスに粘り強さや積極性が見られるし…
やられっぱなしで開き直ったのか?
相手の突進も怖がらなくなってきたように感じる…
 
そうなると…相手のFWの攻撃も…
一方的で強引な突進が影を潜め…
簡単にボールをつないで…モール、ラックの密集体系を作り…
そこからバックスにボールを展開するような攻撃に変わりはじめていた…
 
前半の強引な突進の連続で…多少相手FW陣に「疲れ」が出てきたのかも知れない…
もちろんその点では、自分たちのFW陣も「疲れ」があるのだろうけど…
自分たちのFW陣の方が…「やる気」を感じる…
恐らくは「大量得点」に満足して…少し集中力がゆるんでいるのかも知れない…
 
そう…何となくだが…「大量得点」が集中力を切らせ…
「弱小の僕らに…合わせて試合をしている…」ような感じに思えた…
 
 
僕は…キャプテンに頼んで…
「太っちょ山崎」を…
7番のフランカーのポジションから、8番のナンバーエイトに変えてもらった…
 
僕と太っちょ山崎が…
いつも一緒にいて…コンビネーションプレイをしやすくするためだ…
 
僕が…FW陣に指示を出し…
その僕の指示を…太っちょ山崎が実行して現場指揮をとるような形になって…
FW陣の動きが…スームズになって来た…
 
そうやってプレイに少し余裕出てきた僕は…
相手FW陣の「動きが読める」ようになってきた…
 
相手のFW陣は…簡単にプレイして…ボールをバックスに回すと…
相手のセンター(BK)は…
 
バスケが上手く…1対1に強い…
マルちゃんと石川のディフェンス・マークを嫌がり…
 
内側にステップを切って…内側走りこみ…
味方FW陣のフォローを待ってポイントを作る動きに出た…
 
 
 
「ここだ!!(ひらめいた)」(僕)
 
 
 
ボールを追って走っていた僕は…
ここが勝負どころだと「ひらめくと」…
 
全速力で猛烈にダッシュをかけ…
マークを避けて…内側に入って来た「相手のセンター」に向かって…
散々、特訓をして自信がついた「タックル」をおみまいした…
 
 
「あああっ~!!!(驚)」(みんな)
 
 
まるで…一瞬、稲妻が走ったかのような鋭いタイミングのタックルに…
相手や味方、観客などが一斉に驚きの声を上げた…
 
僕のタックルを受けた相手のセンターは…
前のめりになって倒れ…ボールを落とした…
僕は…素早く起き上がると…後ろに転がったボールを追って走った…
 
その時…
 
「ノブユキ~こっちだ~!!(叫ぶ)」(キャプテン)
 
と叫ぶ…キャプテンの声がした…
 
僕は転がるボールをつかむと…
何度も特訓して身についたダイビングパスで…
走りこむキャプテンのスピードを殺さないように…
キャプテンの胸元より…少し前めのパスを出した…
 
 
「ナイスパス~ノブユキ~!!(叫ぶ)」(キャプテン)
 
 
キャプテンはボールをキャッチすると…
相手のバックスに目掛けて全力で走った…
 
キャプテンには、右サイドでラインを形成していた…
マルちゃんと石川、ヤスが走る…
 
相手バックスとのバックス同士の勝負になった…
 
 
「いけ~!!勝負だ~!!」(ヒガシ高のみんな)
 
キャプテンは…ギリギリまで相手のバックスを引き付けて…
大きくパスモーションを見せて…一番外側にいる「快速ウイングのヤス」に…
「二人飛ばしパス」をするようにみせかけた…
 
そのしぐさを見て…
とっさに外に流れる動きをみせた相手BKの動きを見て…
キャプテンは「飛ばしパス」をやめた…
 
「ああっ!!(驚)」(相手BK陣)
 
相手BKが…キャプテンのダミーに引っかかった…次の瞬間…
 
センターのマルちゃんが…内側にステップを踏んで方向転換し…
相手のマークを外して…全速力で内側に切れ込んできた…
 
キャプテンは…そこに…自分のマークをしっかりと引き付けておいてから…
小さく…浮かしたパスを出すと…
 
大鷲が…空中に浮いたボールを奪うかのように…
マルちゃんが…ボールをとって…
相手のデフィンスラインのウラを取った…
 
「おおおお~!!(驚)」(みんな)
 
ウラを取ったマルちゃんに…
相手のフランカーが追いついて来たが…
バスケで鍛えたステップワークで…難なく抜き去ると…
ピッタリと付いてくる相棒の石川にパスを送った…
 
「頼むぞ!!石川~!!(叫ぶ)」(マルちゃん)
 
石川は…相手のフルバックと1対1になったが…
バスケで鍛えたステップワークで…簡単にマークをずらし…
相手のフルバックの足を止めさせると…
 
「頼むぞ!!ヤス~!!(叫ぶ)」(石川)
 
ライン際を…駆け上がってきた「快速ウイングのヤス」にパスを出した…
 
「まかせろ~!!(叫ぶ)」(ヤス)
 
ヤスは…自慢の快足で…ライン際を独走し…
そのまま、トライを決めた…
 
 
「やった~~!!!(叫ぶ)」(ヒガシ高のみんな)
 
 
僕ら「ヒガシ高」の「初トライ」が決まったのだ!!
 
 
試合は…
このヤスのトライ5点と、キャプテンがゴールキックを決めて2点を追加し…
 
35対7…の大差でキタ高に敗れたが…
 
我がヒガシ高ラグビー部にとっては…
このあとの「春の新人戦」に向けて…弾みと成る…
皆で勝ち取った…嬉しい「初トライ」となった…
 
 
 
 
(つづく)
 
 
 
※この物語は…80年代前半ごろを時代背景にしたフィクションです!!