異世界の戦国小太郎 第1話 月夜
異世界の戦国小太郎 第1話 月夜 【シーゲルの異世界戦国小説】
【この物語はフィクションです】
暇つぶしで書く…素人のお遊び小説ですので…
そこんとこヨロシクです~w
僕は…小太郎…
相模の国…小田原に住んでいる…漁師の子供…
世は戦国…
小田原は…国主、北条様のいる小田原城の城下だが…
近年は隣国の里見や、今川の軍勢と戦をすることが多い…
特に里見の軍勢は…
海賊衆が海を渡って突然現れては…
漁師町や近隣の村を襲っている…
小太郎の漁師町も…里見の海賊衆に襲われ…
親兄弟を亡くし…
小太郎は孤児になった…
孤児になった小太郎は…同じような境遇の孤児たちと…
共に漁師をしながら細々と生計を立てていた…
「小太郎…今夜は雲一つない月夜だよ…」(ヤス)
「こんな夜は…里見のヤツらが…襲ってくるかも知れないな…」(鈴木)
「うん…なんか…胸騒ぎがするよ…(怯える)」(シンちゃん)
「来るかな…白クジラのヤツラ…(緊張)」(アキラ)
「今夜は交代で寝ずの番をおこう…」(小太郎)
里見の海賊衆が…
小田原の城下の漁師町まで襲ってくるのには理由がある…
何でも…空間を飛び越せる能力を持つという…
「白クジラ」に乗って現れるからだ…
夜も深くなり…
小太郎の仲間たちは…一所に集まって寝ている…
小太郎は一人で…真っ暗な海をじっと眺めていた…
すると…突然、白クジラが次々と姿を現し…
波しぶきを上げながら…猛然と向かってきた…
「起きろ!白クジラだ!里見が来たぞ!!(叫ぶ)」(小太郎)
現れた里見の海賊衆は…
空間を飛び越える能力を持つ白クジラ…
その白クジラを従える能力を持つ「魔術師」によって指揮されている…
その「魔術師」は…
「里見八犬士」の一人で「犬飼現八」…
非道を繰り返す…槍の使い手であった…
白クジラには…幾重にも綱が巻かれていて…
その綱につかまり…一頭の白クジラに数十人の海賊衆が乗っている…
現れた白クジラは十五頭、
300を超える里見の海賊衆が…漁師町を襲った…
小太郎は…仲間の幼い子と女の子は逃がし…
小太郎とヤス、鈴木、シンちゃん、アキラの5人で…
自分たちの小屋を守るべく…武器を構えた…
そこに…里見の海賊衆が5人…
子供だけで集まっている小太郎たちを見つけると…喜びの奇声を上げた…
「おい!子供だけだぜ!オレたち付いてるな~(笑)」(里見の海賊衆)
「逃がすんじゃねーぞ!
子供は高く売れっから一人残らず捕まえろ!(笑)」(里見の海賊衆)
里見の海賊衆は…一組になって襲いかかって来た…
小太郎の仲間…
ヤスは…小田原水軍の英雄の息子…
船を操り、海での戦いに長けている…
鈴木は…小田原城下町の役人の息子で…
教養があり、武芸全般に秀で、特に馬に乗った弓術が得意…
シンちゃんは…親の顔さえも解らない…捨てられていた孤児…
臆病者の弱者だが…不思議な力を持っている…
恐怖に怯え、危機を感じるとき…その不思議な力を発揮する…
アキラ…シンちゃんと同じ孤児だが…
数年前に両親と兄弟を里見の海賊衆に目の前で殺され…
復讐の鬼となっている…船乗りの息子だけに腕力が強く…
船の繪を持って力任せに暴れまわる…気性の荒い豪勇の子…柔術も使う…
そして小太郎…
小田原で有名だった漁師長の息子で…仲間のリーダー…
優しく大人しい子供だが…感が鋭く…勇敢で…聞き上手で…思慮深い…
何事も万能で、仲間から教わって…仲間と同等の力を付けている…
そして…自分では解らないが…何か不思議な力を持っていた…
子供と見くびって襲い掛かった里見の海賊衆は…
小太郎たちに一瞬のうちに倒されて…
縄で縛られて…小屋に放り込まれてしまった…
「へへへ~どうよ!子供だからって甘くみるなよ(笑)」(ヤス)
「小太郎…どうする?他を助けに行くか?」(鈴木)
「いやダメだ…里見の海賊衆を侮ってはいけない…
屈強な大人たちが皆、殺されているんだ…
ましては…俺たちは子供だ…
侮れば…命を落とすことになる…我慢するんだ…」(小太郎)
「ちぇつ!悔しいなあ!(怒)」(アキラ)
「しっ!し…静かに…
何か…恐ろしい気配のヤツが近づいてくる…(怯える)」(シンちゃん)
シンちゃんが指を指す方を見ると…
両手に大鎌を持った二刀流の小さな男が…
武器を持って歯向かう漁師町の屈強の大人たちを…
舞を舞うかのように…次々と切り裂いていく…
良く見ると…その小さな男は…小太郎たちと変わらない子供だった…
「おい!そこのヤツラ!
そんな所に隠れていたって…わかってるんだぜ(苦笑)」(大鎌を持った子供)
その子供は…小太郎たちの気配に気づいたのか…声をかけてきた…
小太郎たちは…ゆっくりと姿を現した…
「何だ…子供じゃないか…(苦笑)」(大鎌を持った子供)
「オマエだって子供じゃないか!(怒)」(アキラ)
「おまえたちがやったのことを…俺は最初から気配で分かっていた…
けっこうやるみたいだが…それでも俺の敵じゃない…
大人しく捕まれば…俺の手下にしてやっても良いぜ…(苦笑)」(子供)
良く見ると…その子供は…なかなかの美男子で…自信に満ち溢れた表情をしている…
「断ったら…?」(小太郎)
「痛い目にあうだけさ…(苦笑)」(子供)
「………」(小太郎)
「どうせ痛い目にあうなら…
大人しく従って…俺の手下になった方が良いぜ…
従う意志が無く…
我ら里見の害になるようなヤツならば…
こっぴどく痛めつけて…奴婢として銀山に売り払い…死ぬまで働くか…
この場で…俺に切られて死ぬかだ…(苦笑)
ああ…そうそう…俺の名は…犬江親兵衛…
ちょっとは聞いたことがあるだろう?(苦笑)」(子供)
「えっ!」(小太郎たち)
小太郎たちはその名を聞いて…緊張が走った…
子供は…「里見八犬士」と恐れられた…八犬士の一人で…
大鎌の二刀流で知られる…「犬江親兵衛」だった…
つづく