初恋another 第7話 どうすれば? 【シーゲルの恋愛青春小説】 もう一つの「初恋3」(共学高校編)
初恋another(初恋アナザー) 第7話 どうすれば?
【シーゲルの恋愛青春小説】 もう一つの「初恋3」(共学高校編)
※この物語はフィクションです。
(80年代前半を時代背景にした物語です)
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僕は…三浦信之…高校1年生…
「オレが言っていることは…今は理解出来ないだろうが…
この試合が始まれば…スグにでもオレが言っていることがわかるだろう…
それも…イヤというほど…徹底して…ラグビーの辛さを知る事となるだろう…」(キャプテン土屋巧)
東浜高校(通称:ヒガシ高)ラグビー部と…
僕ら「新入部員」にとっては…
初めての試合となるわけだが…
入部して11日しかたっていない僕ら「新入部員」を5人もスタメンに入れている…
弱小のヒガシ高ラグビー部と…
中堅、キタ高ラグビー部とでは…
その実力差は圧倒的なもので…
結果は…散々なものだった…
「ピ~~(ホイッスルの音)」
「トライ~キタ高~!」(レフリーの声)
「ああああ…4トライ目…(がっかり)」(女子マネージャー山口加代子)
「もう~どーしたのよ~!(怒)
全然、イイとこないじゃなない~(悔しい)」(女子マネ:西尾さん)
「ワタシを…試合に出せ…(不満)」(元不良少女マサコ)
「ピ~~(ホイッスルの音)」
「ゴールキック成功~キタ高~!」(レフリーの声)
「ピッ~ピ~ピ~(ホイッスルの音)」
「前半終了~!ハーフタイム(休憩)~!」(レフリーの声)
「ああああ…やっぱり…全然ダメだわ…(がっかり)」(見学している僕のクラスメイト(富永優衣、井沢亜紀、オカマのマコちゃん))
「あ…ああ~これで4トライに…4ゴールキック成功…
わ…1トライ5点で…4トライで…20点…
に…28対O…(がっかり)」(男子マネ:シンちゃん)
「さぁ~選手たちが戻ってくるわよ~水を配って~!」(女子マネ山口加代子)
「はい!」(シンちゃん、西尾さん、マサコ)
「ちきしょ~!!(怒)
ディフェンスばっかりで~何も出来ねぇ~!!(怒)」(マルちゃん)
「まったくだ…(怒)」(石川)
「野球みたいに順番に…
オレたちから攻撃するってワケには出来ないのかね??」(ヤス)
「相手からボールを奪わない限り…オレたちの攻撃にはならない…
それが…ラグビーだ…(悔しい)」(キャプテン土屋巧)
「ボールを奪えって言ったって…
ウチのFW(フォワァード)が…あれ(弱小)じゃ…(呆れる)」(マルちゃん)
「ち…ちくしょう~!!(悔しい)」(太っちょ山崎)
マルちゃんが指摘したように…
ウチのチームの最大の弱点は…FW(フォーワード)陣だった…
キックオフで相手のチームにボールを蹴り込むと…
そのボールを獲った相手のFWが強力で…
味方のFWは…相手のボールを奪うどころか…
相手の突進すらまともに止めることが出来ない…
その相手FWの突進力は…まるで大波のようで…
どうやっても止めることが出来ない…
なんとか止めることが出来ても…
モールでもラックでも…スクラムでも…
徹底的に押し返されて…まったく歯が立たない…
まるで…経験者と素人…大人と子供…と言った感じだったし…
自分たちがどういう行動をとれば良いかが…
自分たちでは…まったくわからなかった…。
「キャプテン…いったいどうすれば?よいのですか??(困)」(僕:三浦信之)
僕の一言に…皆の視線が…キャプテンに集まった…
「相手のFWは…一人では倒せない…
必ず皆で協力して、数人で止めるんだ!!
そして、次にフォローに行くものは…
むやみにモール、ラックの密集に参加せず…
相手の次のプレーを読んで行動するんだ!!」(キャプテン)
「はい!!」(太っちょ山崎などのFW陣)
「ノブユキ…そのFWの指示は…オマエがするんだ!!
そしてFWは…ノブユキの指示に従え!!」(キャプテン)
「はい!!」(僕とFW陣)
「そして…もし…ボールが獲れたら…
ボールは…早くノブユキに渡すんだ!!
ボールを貰ったノブユキは…すぐにオレにパスするんだ!!
そうすれば…あとはオレたちバックス(BK)がなんとかする…
そのためには…
ノブユキは常にボールの側にいなければならないし…
ノブユキにボールが渡れば…
相手FWから必要以上に狙われてプレッシャーを受けることになる…
そしたら…ノブユキは素早くダイビングパスをして…
相手のプレッシャーを避けるんだ…
(太っちょ)山崎は…ノブユキを助けてやるんだ…
「はい!」(僕、山崎、FW陣)
「いいか…何度も言うが…この試合はノブユキ次第なんだ…
FW陣の争いでは…我らは絶対に相手には勝てない…
だから、FWは…FW同士で争う前に…
スグにノブユキにボールを渡し…
ノブユキは、相手のプレッシャーを受ける前に…
素早くダイビングパスをして…オレたちバックス(BK:攻撃陣)に回すんだ!!
バックス(BK)の勝負ならば…オレたちにだってチャンスはある!!」(キャプテン)
「そうだ!!オレたちにボールを回して~
オレたちにも勝負させろ~!!
オレたち…BK(攻撃陣)に任せろ~!!」(マルちゃん)
「そうだ!やるぞ~!!」(ヤス、石川)
「だから…なんとしてもボールを奪って…
ノブにボールを渡してくれ!!
ノブにボールを渡せば…ノブは必ずオレたちに回してくれる!!」(マルちゃん)
「そうだ!!オレたちFWはなんとしてもボールを奪い取って…
ノブさんを助けて~ノブさんにボールを渡すんだ!!」(太っちょ山崎)
「そうだ!!頼むぞ!!FW!! 頼むぞ!!ノブユキ!!」(キャプテン)
「よし!!やってやるぞ!!
FWが獲ったボールは…必ずバックスに回してやる!!
みんな!!後半は頑張ろう~!!」(僕:ノブユキ)
「おお~!!(叫)」(全員で)
前半は…自分たちが何をすれば良いか…
初めての試合で…良くわからなかったが…
このハーフタイム(休憩)で…
自分たちが…後半、何をすれば良いかがわかった…
これで後半は…ベストを尽くせる…
僕らはそんな気持ちで…後半のグランドに向かったんだ…。
(つづく)
※この物語は…80年代前半ごろを時代背景にしたフィクションです!!