シーゲルの独り言☆パート2

こちらはパート2です~

初恋1.5 第3話 学級崩壊のキッカケ 【シーゲルの青春小説】 中学生時代編(前編)

初恋1.5 第3話 学級崩壊のキッカケ 【シーゲルの青春小説】 中学生時代編(前編)



※この物語はフィクションです。
 (80年代前半を時代背景にした物語です)
 
 


【このシリーズのイメージ曲♪(その1)】
岩崎宏美 銀河伝説
http://www.youtube.com/watch?v=0gMRMb7X9MM


【この回のイメージ曲♪(その1)】
別離(ギターとオーケストラ)
http://www.youtube.com/watch?v=sA9JU1t3DQw
 
 
【この回のイメージ曲♪(その2)】
[ 蘇る金狼_2011 ] 松田優作 × 前野曜子
 

↓↓
 
 
僕は…三浦信之…中学2年生…。

中学1年生になって…
僕のクラスが…荒れはじめた…
キッカケになった理由の一つには…

担任の先生が…
「新任の女性担任」だったことがあると思う…。

はじめは…女先生をからかう…
おふざけの一貫だったと思し…
小学校での悪ふざけの延長のようなモノだったと思う…。

しかし…
あの「カツアゲ」事件から…
多数派(隣の小学校卒)の「クラスの番格」が…
暴力を知って…暴力に走るようになってきて…
小学校の悪ふざけの延長では…すまないようなことになってきた…

だが…
「暴力」とは言っても…
「イジメ」とか陰湿なモノじゃない…

「オレがクラスで一番…
 そして…同級生じゃ一番…」

という支配意識に芽生えたというのだろうか…
横暴な態度が目立つようになり…
度の過ぎたイタズラ…
そして…
「オレがこのクラスの頭だ!」と言わんばかりの態度である…

僕も番格の彼とは…初めは「友達」だった…
一緒に野球もしたし、サッカーもした…
 
だけど…

「オレがこのクラスの頭だ!」
 
という意識に目覚めた彼は…

僕や僕の友達にまで…
横柄な言い方になってきて…

それまで…僕のことを…
「ノブくん」と皆が呼ぶあだ名から…
「呼び捨て」で呼ばれるようになり…
 
今では…
「おい!」とか「オマエ!」とか…
そう呼ばれるようになってきた…

僕は…人を下にみるような…
えばったヤツは大キライだったし…
彼が僕のことをそーいう風にみるなら…
放っておけば…孤立して態度を改めるだろうし…
別にムリに仲良くしなくたって…
僕の周りには他に友達もいる…

しかし…
番格の彼は…
多数派(隣の小学校卒)の生徒だから…
その彼に従う者は多く…
本来なら孤立するハズが…
多数派の力で…リーダーのように…持ち上げられ…
ますます…彼の影響力は強くなってしまった…。

気がつくと…
もう彼は…中1の同級生の間の…

「番格」の一人になっていて…

嫌われる…
イヤなタイプの威張ったヤツになっていた…。

小太りで…憎めない感じの…
いたずらっ子の顔の感じだったが…
今では…
ふてぶてしく…憎たらしいい感じになってきた…

その「小太りの番格」は…
「太っちょ」と…「あだ名」されていたが…

その彼の勢いをそのままに…
授業中の態度や、
新任の担任の女先生を…
大声でバカしたり…
度が過ぎるイタズラをするようになった…

だが…その新任の担任の女先生は…
彼を注意しきれなかった…

これが原因で…
「太っちょ(小太りの番格)」の一派は…
ホームルームや、新任の担任の女先生の授業、
そして…大人しい他の授業の先生まで…
大声でバカにして…度が過ぎるイタズラをし…
まったく言うことを聞かなくなってきた…。

すると…
はじめ「太っちょ」だけの行き過ぎた行為だったのが…
その周りのヤツも…「太っちょ」にしたがって…
バカにした悪さや、度の過ぎたイタズラをするようになって…
大騒ぎを始め…もう授業どころじゃ無くなってきた…

そんなことが数日続いたある日…
「太っちょ」の隣に座っていた大人しい女子生徒が…
学校に来なくなってしまった…。

はじめは…
「あのコ…最近、続けて休んでいるねぇ~」くらいだったのだが…
一週間たっても…二週間たっても…出てこない…

それが原因となって…
「クラスの学級崩壊」が明るみに出た…
彼女は不登校の理由に…
「太っちょ」一派の素行の悪さ…が原因で…
怖くて…学校に行くのがイヤになったと…
中学に…欠席理由を報告したのだ…

その彼女の親が…
学校やPTAにクレームをつけて…
とうとう…学級や学校全体の問題になった…

「太っちょ」は…
担任、教頭、学級指導などの先生方に…
職員室に呼び出された…
 
すると…
担任の女先生が…
ここぞとばかりの仕返しをと…
「太っちょ」をこっぴどく叱りつけた…

それに対して…「太っちょは…
ここぞとばかりに仕返しを始めた…
「女先生」などに対して…
その場で、暴れてソク反抗した…

これで…
学校中の大問題となってしまった…。

そのため…僕らのクラスでは…
毎日、放課後に、
居残りでホームルームをやって…

「どーしたら…クラスが良くなるか?」とか言う…

バガげた話題で毎日話し合いをさせられた…

野球部だった僕も…
スグに練習に出れるように…
練習着のユニホームに着替えて…
ホームルームに参加していたが…
 
「太っちょ」の一派は…
HRを…途中で抜け出したり…
サボって帰ってしまうようになり…

残った僕らは…と言うと…
誰一人…本音を言わないし…
無気力で…テキトーで…
やらされて…やっている…というか…
仕方なく…HRに出ているって…感じで…
バカげた話題のHRに…
適当に出て参加しているって感じだった…


たしかに…「太っちょ」は…
やりすぎたと思うし…
度が過ぎて…いばりちらしていたし…
彼の素行や態度に…問題があったと思うけど…

でも…僕が思うには…
彼はそれほど悪いワケじゃない…
多数派の仲間にも…持ち上げられて…
ただ…調子に乗っていただけなんだ…と思う…

しかし…
担任の先生や僕らクラスメイトたちは…
その彼の態度や勢力に対して…
抵抗出来る力も無いし…
とばっちりがイヤだから…むしろ関りたく無い…
そう考えて…黙って大人しくしていのだけど…

このことが…
そーいう彼を調子に乗らせた…
担任や僕らの態度も…悪かったのかも知れない…。

不登校になった…
彼らを「怖い…」と思った「女子生徒」にも…
同情する気持ちはあるが…

今まで彼を注意しきれなかった…
新任の担任女先生も…悪いと思うし…

普段、強いこと言わなかった女先生が…
ここぞとばかりに…仕返ししたことも…
ずるいと言えば…ずるい大人のやり方だと思う…

それぞれの立場もあれば…言い分もあると思う…
だけど…
ただ一人…「太っちょ」だけが悪者にされたのが…
納得がいかないし…同情する気持ちもあるのだけれど…、
こっぴどく叱られたって…それは自業自得で…
仕方ないだろう…って思いもある…。

そして…こーいう形でしか…
押さえることが出来ない…
納得のいかない…学校側の大人の対応…

あの「カツアゲ」事件の恐怖体験以来…
先生とか、学校とか…
そーいうのとは、関係のナイ…

「教科書や学校では教われない…人生の教科書」の中の…

「愛や正義より…悪の力の方が…本当は強いのでは…??」
と…言う…
本当の大人の…
ずるくて…悪い力社会が…
垣間見えたような気がしてならない…

僕が子供の頃に見た…
アニメなど物語では…
「ヤマト」などの…「正義」が勝つけど…

でもそれは…
奇跡に近いよーな…特別なことで…

本当は…

「敵の方が…強いのでは??」って…

身を持って…
「ヤマト」などの物語での困難を…
体験する気持ちになった…

そしてその結果…
正義は…「勝てない…」だろう…という気持ちになった…。
僕が…小学校の時に好きだった…
ヤマトの「愛と正義の精神」は…
今も…僕の心に残ってはいるけど…
なんか…それは…
今は…「疑わしいモノ」のように思えてきた…

そして…
僕は…「ヤマト」のよーな…正統派のヒーローより…

「ジョー(あしたのジョー)」や
松田優作(映画:遊戯シリーズや蘇る金狼などでの優作さんが演じた役のこと)」などの…
ダーティーなヒ-ローに…
リアリティを感じるようになっていった…。

この出来事が…
「学級崩壊のキッカケ」となって…
僕らのクラスや中学は…
ますます荒れていくことになる…

小学生臭さが…やっと抜けはじめた…
僕が…中学1年の夏前の出来事だった…。
 
 
(つづく)
 
※この物語はフィクションです。