初恋1.5 第19話 抵抗勢力 【シーゲルの青春小説】 中学生時代編(前編)
初恋1.5 第19話 抵抗勢力
【シーゲルの青春小説】 中学生時代編(前編)
※この物語はフィクションです。
(80年代前半を時代背景にした物語です)
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【この回のイメージ曲♪(その1)】
松田優作 夏の流れ
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僕は…三浦信之…中学2年生…。
僕は…三浦信之…中学2年生…。
話は…春から…
夏が終わった…中学2年の9月まで飛びます。
その夏の間は、「B組連合」が一番楽しかった時?で…
「B組連合」と呼ばれる…僕の友人らの仲間と…
数々の「夏の思い出」や…
映画や、音楽、ラジオ、海水浴や小旅行、キャンプなどがあるが…
それは、機会がありましたら…ってことで…w
もちろん、「若気の至り」ってヤツで…
ケンカや、○引き?や、○動○売機あらし?、○物○損?、
夜の学校やプールなどへ○法○入?、○イクでの○免○運○、
教室の授業中の「○ヤ騒ぎ?」、「○火器噴射事件?」、
横浜、横須賀、川崎、蒲田などに買い物に行っての…
他校生や◎◎高校生とのトラブル話(○ニール○ープの話)、などなど…
数々のお話などもありますが…
まぁ~それは…機会がありましたら…ってことで…w
話は…「夏休み終了後」の…
中学2年の秋のお話…。
僕のクラス「B組」の近くにあるトイレ脇にある…
外付けの「非常階段」…
つまり…通称「喫煙所」では…
僕らの仲間「B組連合」でたまっていることが多くなった。
「喫煙所」を利用するのは…
「番格」の不良グループの証しであるのだが…
「番格」の不良グループは、「L字型」になっている学校の校舎の構造上、
僕のクラスの「B組」、そして隣の「A組」が中心になって使っている場所で…
時々「C組」の「副番(ヤナギくん)」らが現れるくらいだった…。
番格のグループはドコに?というと…
「L字校舎」の反対側の…
階段から屋上にある踊り場だった。
そこは、けっこう広い場所で、20人くらいたまれるし、
一応、室内と言うことで冷暖房が効いている最高の場所。
ドアを開ければ…開放感溢れる屋上にも出れるし…
屋上であるならば…何人いたって平気な広い場所だ。
ココを…番格のグループは、
「ミーティング・ルーム」とか「会議室」とかの通称で呼んでいる。
逆に僕らの「喫煙所」は…
外付けの「非常階段」の踊り場だから…
5~6人でいっぱいになる狭い場所だし、
野外だから…夏の日中は…直射日光が当たって「暑い…」し、
雨の日は、風が強い場合は雨にぬれる場合もある…。
だから…ホントにちょっとした「喫煙所」と言った場所。
「C組」の「副番(ヤナギくん)」らは…
暑いから…冷房が効いている屋上にある通称「会議室」にしか行かなくなって…
僕らの「喫煙所」には…ほどんど来なくなった…
それに…「副番(ヤナギくん)」は…
正「副番」としての地位を保つため、
今は…他の「副番」格のツッパリ(不良生徒)と争っているという話も聞いた…。
だから、彼の地位と対抗勢力の状況を確認するためにも…
「番(番長)」の側と、
不良グループの「総合本社」である…
通称「会議室」の「屋上」にいる必要があったからだ。
そーいう理由もあって…
「喫煙所」は、僕ら「B組」を中心とした「B組連合」が独占する形になっていた…。
もちろん、はじめは「B組の頭」…
「マルちゃん(丸山)」と、その相棒の「石川」の…
二人の「B組の番格グループ」、
それに…「イイ男(イイオ)」や「白熊(クマ)」などの…
「A組の番格グループ」や、
少し遠いけど…「C組」の「副番」らが使うだけの場所だったのだが…
僕が野球部を辞めて…
「マルちゃん」に誘われたことで…
「喫煙所デビュー」をすると…
僕や「マルちゃん」らの影響で…
一緒にタバコを吸うようになってしまった僕の友人…
「B組連合」の「アキツン」、「ナカトー」、
僕の同じ小学校卒で、野球部退部組、
正式にこの夏、
番格デビューをした「ミッチョン」も来るよーになって…
僕の「金魚のフン?」的な友人「ケンケン」や「トコさん」、
僕らのリーダー「タンクン」や、「ゴトー君」なんかの…
「タバコ」を吸わない連中まで…付いてくるよーになった…。
時々は、A組の「B組連合」、
「サスケ」や「ペヤング」、「ヨシオ」なども来ることがある…。
だから…狭い「喫煙所」は…
僕ら「B組連合」で…いつもいっぱいの状態だった…。
その…状況に…かなりムカついている男がいた…
僕を異常なほどライバル視する…
「A組」の番格グループの一人「イイ男(イイオ)」だった。
授業の10分休みに…「一服」をしようと思って…
「イイ男(イイオ)」が「白熊(クマ)」を連れて…「喫煙所」に行こうと…
廊下の窓から喫煙所を見てみると…
喫煙所は僕ら「B組連合」でいっぱいだった…。
「ちっ!(怒)」(イイ男)
「イイ男」は…僕らがたまっているのを見て…
顔も出さずに…舌打ちだけして教室に帰っていった。
そして…授業の開始のチャイムが鳴ると…
教室に戻っていく「B組連合」を観て、
先生が教室に入るを確認してから…
やっと喫煙所に行った…。
「イイ男」と「白熊」は、
授業をバックレて…タバコを吸うつもりだ…。
「イイ男」と「白熊」が…「一服」していると…。
二人と同じように…
「B組連合」がいなくなってから…喫煙所に現れた者がいた。
B組の番格グループの一人。
「カズ」と「犬(いぬ)」の二人組だった…。
「カズ」は、僕らと同じ「B組」の生徒なのだが…
クラス替えがあって…2年になったばかりの時、
B組の「頭(リーダー)」…「マルちゃん」と…
その「B組の頭」の座を争って…「マルちゃん」に負けた人物…。
今は、その相棒「犬」と共に…クラスでは大人しくしている。
「マルちゃん」がクラス替え当初、ピリピリしていて…
僕にライバル心を向けて、一度ケンカになりかけたのも…
たぶんこの「カズ」と争っていた緊張状態だったからだと思う。
「カズ」は…
番格の不良グループの中では、
唯一「頭の良い」生徒で…
「表向きは優等生?だが…ウラでは陰険な不良生徒」だった…。
それも…ずる賢いヤツで…クチが上手い…。
人の弱みを握るのが上手く、人の揚げ足を取るのも上手い…
「クチ・ケンカ」じゃ…誰にもかなわない…
「「カズ」を殴れば…
訴えられて…金を取られる…」ってウワサがあるくらいだ。
そして、ギャンブルが好きだが…セコイ…
確率を重んじて…
「大穴狙い」って言うより、「本命狙い」って感じ…
利益が低くても…絶対当てるが信条の男で…
「勝負しなきゃ…ギャンブルなんて面白くないじゃん!」っていうと…
「だからオマエはバカなんだ…」って…
一言多くて、生意気で…
セコくて…理屈ばかりの頭でっかちヤロウだから…
面白くもなんともない…
確かに彼の言うことは「一理ある」けど…
まるで面白みがないから…人に嫌われるタイプ。
将来は、
雀荘かパチンコ屋か、
ラブホテルでも経営してみたい…
なーんて本気で言っている「カズ」だった。
「カズ」は…「犬」と共に…喫煙所に現れると…
「イイ男」に一瞥しただけで…挨拶も無くすれ違い…
一つ階上の踊り場に上がって一服を始めた…。
実は、「カズ」と「イイ男」は…仲は良くない…。
その上…「イイ男」は…
「カズ」がやられた「マルちゃん」の…
昔からの友達である。
「ちっ!クソっ!(怒)」(イイ男)
「イイ男」は…
スグに「舌打ち」するクセと、「クソ」というクセがある。
「カズ」は…「イイ男」の挑発には乗らないが…
フト…何かを思い付いたよーに…。
ニヤニヤしながら…非常階段の階下にいる「イイ男」に…大きな声で話しかけた
「よう。イイ男!オマエも授業をバックレて一服かい??」(カズ)
「ああ~悪りーかよ??」(イイ男)
「オマエも…マルに(マルちゃんのこと)…
締め出されたってワケか??(笑)」(カズ)
「別に…締め出された…ってワケじゃねぇ~けど…」(イイ男)
「ってワケじゃねーけど…(笑)
ノブユキらに…マルを…取られちゃったってワケか…??(笑)」(カズ)
「そんなんじゃねぇ~よ~!(怒)」(イイ男)
その一言で…頭の良い「カズ」には…
「イイ男」の気持ちの全てが解った気がした…。
「カズ」にとって…「イイ男」は…
わかりやすい「単純な男」のタイプの一人だ…。
「カズ」は…ニヤニヤしながら…
「犬」と共に…階下にいる「イイ男」のところに降りてきた…。
「わかってる…わかってるって…
オマエは…まだ「マル(マルちゃん)」とは…友達なんだろ??(笑)」(カズ)
「ちっ…」(イイ男)
「オレはオマエが…「マル」と友達だろうと…何だろうと知ったことはねぇ~(笑)」(カズ)
「何が言いてーんだよ??」(イイ男)
「問題は…「マル」の周りに付いてる…
ノブユキなんかが…
目障りで…ウザってーんだろう??(笑)」(カズ)
「ちっ…(怒)」(イイ男)
「イイ男」は…
こーいう風にもったいぶって…チクチクとイジる…
「カズ」の言い方が…大嫌いであった…。
「まぁ~怒んなって…(笑)
オレも…「マル」に…金魚のフンみてーに…ゾロゾロ付いてる…
ノブユキなんかが大嫌いでよ~(笑)
ちがうか??」(カズ)
「ちっ…ノブユキ??
オレも…アノ…クソやろう…は、
で~きれ~だっつーの!(大嫌い…)」(イイ男)
「だろ??だろ??(笑)
オレもその点じゃ一緒だよ!
アイツらがウジャウジャいるもんだから…
オレらがこーして、
授業バックレまでして…わざわざ一服しなきゃなんねーんだぜ??」(カズ)
「うん…。 うん…。」(イイ男)
「だからよ~、
これからは、オレらとオマエらで組んで…
あのノブユキの仲間を一人一人潰してやろうぜ~(笑)」(カズ)
「…でも…よ~。
アイツら…ハンパねぇ~数だぜ??
「マルちゃん」だっているし…
ノブユキだって…運動部上がりだから…けっこう強いぜ??」(イイ男)
「へへへ…誰がそんなバカ正直なことするかよ~(笑)
弱いトコから…一人一人潰してきゃイイんだよ…(笑)」(カズ)
「だから…そんなことしたら…
マルちゃんや、ノブユキなんかが…黙ってないって…」(イイ男)
「ハハハ…オレに任せろって…
そーすりゃ、「イイ男」ちゃんと…「マル」の仲だって…
もとのとおりだぜ!(笑)」(カズ)
「カズ」は、この時…
「イイ男」のことを…はじめて「イイ男ちゃん」と呼んだ…。
「ちっ…。そんなに上手いこと行くのかよ…??」(イイ男)
「まぁ~まぁ~、おっ…タバコ無くなってんなぁ~。
ホラ!オレの良かったら吸いなよ~。
ホラ!「白熊クン」も…どお?一服??」(カズ)
カズが差し出したタバコは…「洋モク」だった…
「おっ…(喜)
悪りーね…「カズちゃん」…(笑)」(イイ男)
この時、はじめて「イイ男」は…「カズ」のことを「カズちゃん」と呼んだ…。
頭脳派で、陰険なやり口の「カズ」と、
僕へのライバル心に燃える…しつこく…イヤな性格「イイ男」…、
この二人が組んだことで…
僕ら…「B組連合」の楽しい毎日が…変り行く…第一歩となった。
つづく。